練習後のストレッチは本当に必要か?

練習時間に追われ、最後のストレッチを忘れたり、省略することはないでしょうか?

練習前のストレッチと違い、最後のストレッチは軽視されやすい傾向があります。
正直なところ、ストレッチ(練習後)をしても・しなくても、その違いを子供たち本人が手応えとして実感しにくいですからね。

体への負担軽減疲労回復の見地から、練習後のストレッチの意味は否定できないでしょう。
でもその程度が実感しにくいためか、軽視されがちです。

中には、クールダウンという意味では、自転車での移動や、徒歩などでも十分という人もいて、グランドから帰るという行為が十分クールダウンになるから、あえてストレッチしなくても・・・という意見もあります。(自動車での送り迎えの場合はこれに当たりませんが・・・。)

・・幼児や低学年の場合・・

低学年の子供たちの場合、なかなか言うことを聞けない子もいたりで、練習後のストレッチはそれほど徹底されていないように思います。

成長痛(スポーツに伴う成長痛)が出てくる高学年と違い、練習後のストレッチをしなかったことでの問題というのも、特に認識されることも少ないように感じます。

今すぐの問題ではないかもしれないですが、学年が上がり練習量も増えて、成長痛のリスクが高まっていく前に、成長痛の予防にも良いとされるストレッチを習慣にしておくことが大事です。

形ばかりの「だらだらストレッチ」ではなく、「まじめに取り組むストレッチ」を習慣にすることが大事です。

・・学年が上がるにつれ・・

学年が上がるにつれて練習量も増え、成長痛が出てきだします。この時期になると、練習後のストレッチの重要性は高いです。(ただし痛いときに、痛い部分のストレッチはNGです。)

よくある成長痛としては、膝(ジャンパー膝、オスグッド・シュラッター病など)、かかと(踵骨骨端症など)があります。いずれも、筋肉の強い収縮が原因とのことなので、筋肉を緩めるストレッチが重要なんだそうです。

練習後にしっかりストレッチして、少しでも成長痛になるリスクを減らすことが、サッカーの上達のためにも、サッカーを楽しむためにも大事です。

ストレッチをなぜするのか知ってます?


どこも痛くない場合のクールダウン

たっぷり走ったり、激しい運動の後、急に運動量を無くしてしまうのではなく、徐々に運動量を減らすほうが、体への負担は少ないそうです。

また筋肉に生じた疲労物質をリフレッシュするという意味でも、負荷の低い運動で血行をよくしたほうが疲労は抜けやすいようです。

さらに、成長痛のリスクを軽減する意味でも、練習後のストレッチは大事です。

・・今の子は体が硬い?・・

昔に比べると、今の子供たちは、体が硬いように思います。 例えば前屈では、地面に手がつかない子が多く、ついてもかろうじて指先がつく程度。(私の子供のころは、前屈で掌が地面につかない子は少なく、指先程度では「硬い」といじられたように思います。)

・・体が硬い子は損?・・

体が硬いのはサッカーのプレーにも影響します。 もともと硬い子にとっては、不便は感じないかもしれないですが、柔らかければもっと活躍できるのかもしれないです。

体が硬い人のほうが、柔らかい人よりケガをしやすいといわれますし、成長痛を起こすリスクも大きいかもしれないです。

・・もっと柔らかく進化・・

クールダウンという意味だけじゃなく、もっと体を柔らかくして、「もっと動ける」&「ケガのしにくい」体をつくる意識でストレッチに取り組むのもいいと思います。



踵が痛くなる子のケア

たっぷり走ったときや、サッカーの練習した後に、踵が痛くなる場合があります。 小学校の高学年に見られると聞きますが、低学年でも痛がる子はいます。

痛くなるタイミングは、運動中の場合もありますし、運動後あるいは夜寝るとき、もしくは夜中に痛さで目が覚めるという子もいるようです。

踵が痛くなるのは、アキレス腱とふくらはぎの筋肉によって踵が引っ張られ続けることで炎症を起こすのが原因とのことです。ですのでアキレス腱やふくらはぎの筋肉を緩めることが大事です。

踵が痛いときにストレッチはNGです。痛いときは、痛い部分をアイシングして、ふくらはぎの筋肉をマッサージでほぐすのがいいそうです。マッサージは足の裏もするといいそうです。

踵が痛くないときには、ふくらはぎの筋肉の柔軟性を高めるために、痛くない程度までしっかりストレッチしましょう。

・・息子が夜中に足裏を痛がり・・

小学校の息子が足の裏が痛いと、夜中に目が覚めて泣くという時期がありました。日中、たっぷり運動した日の夜中が多かったように思います。

最初の頃は、足の裏いっぱいに湿布を貼ったり、足の裏をさすってあげたりしたものの、しばらく痛いと泣き続けていました。息子が寝入るまで、ひたすら足裏をさすってあげました。

でもある頃から痛いと言い出した時に、ふくらはぎをマッサージしてあげるようにしたら、しばらくすると落ち着いて、寝入るようになったのでした。

痛みの原因は、「成長痛」や「スポーツ障害」だけとは限らないので、素人判断だけではなく、専門家の話を聞くことも大事です。



膝が痛くなる子のケア

たっぷり走ったときや、サッカーの練習した後に、膝が痛くなる場合があります。 小学校の高学年に多いように思いますが、低学年にも痛がる子はいます。

いわゆるスポーツ障害の代名詞ともいわれるジャンパー膝、オスグッドシュラッター病、SLJ病などがあります。

膝が痛くなるのは、太ももの筋肉(大腿四頭筋)によって膝が繰り返し引っ張られることで、膝(膝蓋骨周辺)に炎症や損傷を起こすのが原因とのことです。ですので、太ももの筋肉を緩めることが大事です。

膝が痛いときにストレッチはNGです。痛いときは、遺体部分をアイシングして、前の太ももをマッサージしてほぐすのがいいそうです。

膝が痛くないときには、太ももの筋肉の柔軟性を高めるために、膝が痛くならない程度までしっかりストレッチしましょう。

痛みの原因は、「成長痛」や「スポーツ障害」だけとは限らないので、素人判断だけではなく、専門家の話を聞くことも大事です。



有名選手とストレッチ

イチロー選手とティム・レインズ選手

野球選手のイチロー選手が、マーリンズで2016年4月にメジャーリーグで史上38人目の500盗塁を達成した時に、ティム・レインズ氏(メジャー歴代5位の通算808盗塁/歴代最高の成功率84.7%)がスポニチの取材で話した内容の中で、ストレッチについての話が印象的でした。

ティム・レインズ氏は、「ケガをしないトレーニングに集中してストレッチを徹底的にやった」そうで、その彼をもってしてもイチロー選手は「彼ほどストレッチをする選手は見たことがない。柔軟性を保つことを最も重視しているのは分かる。スピードを武器にする選手は太腿や股関節のケガを絶対に避けねばならない」だそうです。



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