自主練習を始める前に

「スポ少の練習だけでは足りない」
「こっそり上達して仲間を見返したい」
「上手になって試合に出たい」等、
子供本人の思いで始める人もいます。

「試合に出て活躍してほしい」等、
親の勧めで始める人もいます。

いずれにしても意味ある自主練習にするためには、継続すること、内容が適切であること、やりすぎない(オーバーワークにならない)こと、などが重要です。

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自主練習の選び方

小学生は体も能力も発展途上で、大人と違う脆さもあります。そのことを見落としたまま、大人と同じ発想で練習メニューを考えるのは危険です。

まだまだ未発達な体であり、ムリにパワー持久力を伸ばそうとすれば、スポーツ障害や成長痛が待っています。

逆に、脳や神経系の成長が著しい時期で、「即座の習得」「ゴールデンエイジ」などともいわれるように、テクニックやサッカーセンスを磨くのには、一生を通じても最も適している時期といわれます。このチャンスの時期を、みすみす見逃すのはもったいないです。

試合での即戦力をめざせば、キック力・スピード・持久力の強化に目がいきがちです。 ところが、これらを急いで強化しようとすると、スポーツ障害・成長痛のリスクが高まります。 もともとこれらの能力が高い子は別ですが、慌てて伸ばそうとするのには向かない時期です。(パワー・スピード・持久力の強化は中学・高校になってからでも遅くないです。)

とにかく試合で活躍したくて、あるいは試合に勝ちたくて、キック力・スピード・持久力を強化するトレーニングに励む子も実際にいます。キック練習やダッシュ、ランニング、スクワット等々ですね。
ところがその結果、頑張る子ほど慢性的な踵痛や膝痛に悩まされ、痛みと相談しながら練習を調整したり、休まないといけなくなったりしている姿も目にするのでした。

小学生のこの時期に合った内容の練習を選ぶことが大事です。

基本的には、足技やテクニックの強化と、利き足だけでなく両足ともに同等のキックとボールコントロールができるようになることです。(このほか、基礎能力アップや体力アップについても後ろのほうで紹介します。)
足技・テクニックについては、上手くなるだけではなく、コントロールしているボールからできるだけ目を離せるようにすることも大事です。目を離すタイミングを増やすことができれば、それだけよい判断力の基礎となる「周りを見る」ことがスムーズにできる選手になれます。
もしスピードやパワーに自信がなくても、テクニックと判断力を磨くことで挽回できるのがサッカーです。それに成長に伴ってスピード&パワーがつけば「鬼に金棒」です。

たとえば、Jリーグはもちろん、スペインリーグ、日本代表でも活躍し、現役引退後は少年サッカーの指導でも経験豊富な 城彰二 が教えるサッカー上達DVDもあります。

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1人でできる自主練習

リフティング
リフティングは一人自主練習の定番ですね。場所もあまりとりません。その気なら家の中でもできます。6畳間があれば、4号球を裸足(靴下)で強く蹴らないように注意すればやれなくもないです。
小学生だと活躍している選手でもリフティングが得意じゃない子も多いです。そのためリフティングを軽く見る選手も多いです。リフティングだけでサッカーが上手くなるわけではないですが、志の高い選手は大抵、リフティングも上手です。
リフティングが上達すると、ボールタッチの精度がよくなり、浮き球のトラップやキックにも強くなれます。ボールコントロールの上達で球際も強くなれます。
ある程度上手になって、普通のリフティングに飽きたら、ちょっとした技にも挑戦してみると、さらに楽しめます。

6畳間を片付けて、4号球を裸足(靴下)でリフティング練習しました。リフティング10回も苦労する4年生が、週3~4日くらいのペースで1日通算500回づつの練習を1年ちょっと続けたら、最高1000回を超えるほどになりました。

インサイドのボールタッチ
左右両足のインサイドを使って、左右の足の間をボールを往復させ続けます。できるだけボールを速く動かしながら、前や後、横に移動します。移動しながら、できるだけボールを速く動かすことと、できるだけボールから目を離せるように挑戦していくことが大事です。
コーンやマーカーを10個くらい並べて、その間をジグザグにかわしていくとダブルタッチの練習にもなります。

足裏のボールタッチ
両足交互に足の裏でボールをタッチします。タッチしながら、前や後、横に移動します。このタッチのスピードを速くすることと、ボールからできるだけ目を離せるようにチャレンジしていきます。
どの方向にも自在に移動できるようになれば、自然にルーレットもできるようになります。
ほかにも、足裏でコントロールしながら体を転じたり、試合で足裏コントロールを伴うプレーは意外と多いです。

8字・ドリブル
コーン又はマーカーを二つ適当に離して置きます。そして、その2点を目安に「8」の字の軌道でドリブルします。
片方の足だけでタッチする場合、タッチする足に対して内側に曲がるときはインサイド、外側に曲がるときはアウトサイドにボールを当ててコントロールします。必ず反対足でも行います。
少し趣向を変えて、足を切り替えることでインサイドだけで1周したり、アウトサイドだけで1周したりという練習もできます。
タッチは小刻みでいいので素早く、そして、できるだけボールから目が離せるようにチャレンジしたいです。

ジグザグ・ドリブル
コーン又はマーカーを10個くらい適当に離して1列に並べます。その間をジグザグにドリブルしていきます。
最初は自由なタッチでジグザグドリブルするのもいいと思いますが、いくつかのパターンで練習するのもいいです。
一つは、アウトサイドからインサイドの繰り返しパターン。まずアウトサイドでボールをタッチしコーンをかわし、同じ足のインサイドで受けると同時に前に少しボールを押し出します。そのままそのあしを地面につけて、反対足をひきよせアウトサイドのボールタッチで次のコーンをかわします。そしてその同じ足のインサイドでボールを受けると同時に少し前にボールを押し出し、・・・という繰り返しです。
もう一つは、インサイドからアウトサイドの繰り返しパターン。まずはインサイドでボールをタッチしコーンをかわし、ボールを追い越して同じ足のアウトサイドで受けると同時に前に少しボールを押し出し、そのままその足を地面につけます。体を切り返して、反対足のインサイドでボールをタッチし、次のコーンをかわし、またボールを追い越して同じ足のアウトサイドで受けると同時に少し前にボールを押し出し、体を切り返して、反対足のインサイドで・・・という繰り返しです。
ほかにも、インサイドだけとか、アウトサイドだけとか、片足だけとか、ダブルタッチ等々・・・、様々なバリエーションがありますが、いろいろ試してみるのも面白いと思います。毎日すべてを練習するのは時間的に難しいと思うので、ローテンションとか、気に入ったドリブルをチョイスするとか、でしょうね。

フェイントいろいろ
上体の左右への動きで引っ掛けるボディフェイント、ドリブルしながらボールをまたぐシザーズ、切り返し、ダブルタッチ、ルーレット、ストップ&ダッシュなど。自分の得意なフェイントを持つと、ドリブルや1対1のプレーも、より自信をもって臨めるようになります。



2人でできる自主練習

お父さんやお母さんなどの家族が手伝ったり、友達と一緒に練習できるときの練習メニューを挙げてみます。

パス練習
まずキックについては、近距離のインサイド、シュート性のインステップ、遠くに飛ばすインフロントの3つのキックがメインになると思います。それぞれ、左右両足ともに蹴られるようになることで、プレーの選択肢が広がると同時に、疲労・ケガ防止にもつながります。
キックで一番大事なのはパス・シュートなどで多用するインサイドキックです。インステップやインフロントは飛ぶと気持ちがいいので、たくさん蹴りたがるかもしれませんが、蹴りすぎにも注意が必要です。
トラップについては、できるだけボールを前で受けることを心がけ、それが自然にプレーにでるように習慣にしたいです。特に遅いボールは一歩でも二歩でも迎えにいくことが大事です。実際、試合でパスが届くのを待ってカットされるシーンは意外と多いですし、それは前で受ける習慣で回避できます。
トラップからキックまでの動きの速さ・正確さにも意識することが大事です。不要にタッチ数を増やさずに、少ないタッチ数で素早くキックできるように注意しましょう。トラップ時のボールの置き所がカギになります。あと、周りを見るという動作も組み込みましょう。パス練習ではパスをもらう方向・出す方向ともにあらかじめ決まっているので、周りを見なくても練習自体は成立します。でも、試合ではパスコースを探すところから一連の動作となるので、試合をイメージして練習することが大事です。

浮き球のトラップ練習
補助役が手でトスしたボールをトラップして、補助役の足元にボールを浮かさないように返します。その際、前に出ながらトラップし、補助役の足元にボールをパスしたら、2~3歩下がって地面にタッチするという動作を入れるのもいいと思います。補助役のトスは、相手が地面にタッチして前にでる準備ができたら、その2~3歩前でトラップができる位置にボールをトスします。
トラップ箇所は、左右両足のインサイド・インステップ・ももと、です。インサイドとインステップはトラップで直接補助役の足元に返します。腿と胸については、トラップして自分の足元にボールを落としてからパスするかたちです。補助役が山なりのボールを出すことで、落下地点を見極める練習にもなります。頭については、直接補助役の足元に叩きつけるようなヘディングを練習します。上に飛ばすヘディングのほうが簡単なので、下に叩きつけるヘディングを練習しておけば応用できるはずです。(ヘディングについては健康面で推奨できないという意見もあるので、数回程度に限定するのが無難でしょう。)

補助役の人が、浮き球を手でトスしたボールをトラップして、補助役の人が手でキャッチしやすい胸の高さに返すという練習もあります。
狭い場所で、数をこなすのにはいいかもしれませんが、実際の試合で、味方の胸の高さに返すトラップというのは「ない」ので、少しスペースがあるところでは、補助役の足元に返すほうが練習になると思います。
実際にやってみると分かりますが、胸の高さに返すほうが、足元に返すより、前に出る量も少なくて済み、足だけ伸ばしてのトラップでも可能なので楽です。ボールを浮かさないで、補助役の足元に返すとなると、しっかり体ごと前に出てトラップする必要があります。

スローインの練習
ファールスローにならないスローインで、思ったところに出せるように練習します。たとえば離れた補助役の足元に出したり、できるだけ遠くに飛ばしたり、目標や課題を変えて練習することが大事です。



ボールなしでも役に立つ練習

水泳で持久力アップ
グランドで持久力アップをしようとすると、膝や踵への負担が無視できないです。
ところが水泳なら、足に負担をかけすぎることもなく、心肺機能と持久力のアップが期待できます。
実際にチームの中でも、幼児期から長く水泳をやっていたという子たちは体力がありますね。

柔軟体操でケガ防止と可動範囲の拡大
体が柔らかいほど、ケガはしにくいです。また体の可動範囲が広がることで、動きもよりダイナミックにできますし、プレーの幅も広がります。
昔に比べると体が硬い子が多いです。ほとんどの子が昔なら当たり前にできた前屈や開脚ができなかったりします。硬い体はケガをしやすいですし、気づきにくいところでプレーを制限しています。まずは普通の柔軟性を手に入れるところから。

ラダートレーニングで動きのスピードアップ
足の動き、体の向きの変化、体重移動など、サッカーに必要ないろいろな動きのスピードアップを目的にしたトレーニングです。
サッカーに必要なスピードは、直線的なダッシュだけではないです。相手をかわしたり、味方の動きと連動したり、ボールを運ぶ方向をチャンスに応じて転じたり、・・様々な動きがあり、そのスピードアップがサッカーのレベルアップにもつながります。

体幹トレーニング
長友選手が取り入れていたことで話題となりました。インナーマッスルが鍛えられ、動きが安定しぶれにくくなるそうです。でも、正しい方法でやらないと、逆に痛めたりすることもあるようですので、注意が必要です。



家の中でもできる練習

家の中でもできる練習は意外と多いです。できることをしっかり続けることができれば、自分の力となって積みあがっていくはずです。

柔軟体操
サッカーのプレーで目に見える効果は見えにくいかもしれないけど、間違いなくケガはしにくくなりますし、動きも良くなっていくはずです。準備運動や運動後のクールダウンとしてだけではなく、柔軟性はサッカーにも必要な特性です。

体幹トレーニング
長友選手で話題になったトレーニングですね。

ボールを使ったトレーニングもいくつか試してみるといいと思います。ただし、家の中のものを壊さないように、加減したり無理しないように注意も必要です。

リフティング
小さいキックを心がけると可能だと思いますが、必ずしもサッカーボールでなくてもいいと思います。マラドーナはテニスボールでリフティングをしたそうですからね。

ボールタッチ
ただボールを足で触るという程度でもいいと思います。行儀が悪いと思うかもしれませんが、テーブルでご飯を食べながら足ではボールを触り続けていたという選手もいます。
体をあまり動かさなければ、左右両足のインサイドを使ってボールを往復させるボールタッチもできます。ボールのスピードと、ボールから目を離すことに挑戦していくといいと思います。
足裏のボールタッチもできます。足のスピードと、ボールからできるだけ目を離すことに挑戦したいです。



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