団費を使い込み車を購入

同じ市内のスポーツ少年団の父母会の会長が、団費を横領して、トヨタの大型のミニバンを買ったという事件がありました。

団費で車が買えるほどの金額っ!?と驚きました。

遠征やユニフォームのために<b>団員の家庭から集金したお金や、自治体からスポ少に払われた<b>補助金等も使い込んだのでした。



なかなかバレなかった理由

でも車が買えるほどの金額を使い込んでいたのに、何カ月もの間、<b>どうして会計や監査が気づかなかったのでしょうか?

団の父母会の会計や監査も、仕事に家事に忙しい中で、<b>時間をやりくりして役割に当たっています。しかも団の仕事って、1年で変わるのことから、<b>慣れない初めての作業も多いです。ベテランならすぐ気づく矛盾でも、なかなか気づけなかったりします。

スポ少では子どもの進級につれて、<b>毎年世代交代していくので、父母会のほうも何年も同じ役職を続けるということは、ほとんどないですからね。

それに加えて、このときの会長が、なぜか団に入って年数が浅い<b>低学年の親を会計に指名していたそうです。後から考えると、その時点で<b>騙す気満々だったのかもしれないです。用意周到ですね。

たとえば使い込んだ補助金について、「今回は2回戦で負けてしまったので、補助金はもらえなかった」などと周囲にはウソの説明していたそうです。周囲に補助金の制度などに詳しい人がいないからこそ通じるウソです。

そもそもボランティアで成り立っているスポ少のことですし、最初から悪意の存在を疑う意識がないことも、この会長の追い風となったようです。

それでも、一度、会計の人が何かおかしいと感じて、異例の監査を入れたことがあったそうです。

ところが、その会長、その監査を乗り越えてしまいました。

そして横領は公にならないまま、数カ月が過ぎるのでした。



バレた経緯

では、どのようにしてバレたのでしょうか?

意外と簡単です。それは支払いが済んでいない、お店からの請求です。 団員からお金は集めたけど、使っちゃって、お店に払っていないのですからね。

結局、問題の会長は解任され、事件に巻き込まれた会計は皆に厳しく追及されたのでした。

その後、新たに別の人が会長・会計となり、不正について調べることになりました。



事後処理と刑事告発?

後任の会長と会計は、店や関係機関などを回り、問題の前会長の団費の使い込みを調べたそうです。

時間をかけて、各所回って調べた結果、すごい金額になったようです。それでも全てを調べつくせたかどうかは分からないとのことでした。やはり、仕事や家事の合間での作業ですから、限界もあります。

調べがついた使い込み金額は、前会長から返金されました

ある程度、問題が収束してきて、考えるのが警察沙汰にするかどうかです。たとえば、万引きなどは、商品を返却しても警察に突き出すこともあるわけですから、横領した金を返済すれば済むというわけではないです。

でもその団では刑事告発は見送ったそうです。

親の不祥事とはいえ警察沙汰になると、選手だった子供への影響も大きいです。

また団としても、これ以上話が大きくなって、スポ少のイメージが悪化して、入団者が減ることを気にしてというのもあるようです。

警察沙汰になると、そこから新聞やテレビのニュースになることもあり得ますからね。

とはいえ噂話にはついたてができないので、どんどん話は拡散していったのでした。もしかしたら広がる過程で話が大げさになっているかも・・・。



あとがき

スポ少とはいえ、いろんな人がいるということです。なかには悪意が紛れ込むこともあるということを忘れてはいけないということでしょう。

それと、スポ少が団のイメージダウンを心配して、トラブルやスキャンダルを表に出さないようにする力は働きやすいのかもしれないと感じたのでした。

当事者視点で考えると、お金さえ戻ってくれば、あえて警察沙汰にするのは、(1)子供が負わされる苦労、(2)訴えられた親や子供に恨まれるリスク、(3)広く不祥事が広まり団のイメージダウン、(4)事情聴取などに時間を取られる--などのデメリットが大きいです。

「そんな悪いことをした人の罪を問わなくていいの?」という疑問は残りますが、デメリットを考えると警察沙汰を避けるケースは多いと思います。



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