子供:「どうせ負けるし、頑張っても意味がない」
返し:「そういうことを言って、あきらめるヤツは今回だけじゃなく、次も負けるよ」
ゲーム練習などで、負けているチームの子から聞こえることがあります。 負けてやる気を失って残り時間を適当に流そうとする姿勢が残念すぎます。
負けていても、ゲーム練習は最後まで戦い抜く気持ちを持つことが、すごく大事です。そういう心構えから鍛えることで、もし負けていても逆転できる本当に強い選手になれます。
子供:すねて「もう試合に出たくない!」
返し:「主力選手(又はリーダー)がそんなことを言うチームは強くなれないよ」
試合に負けたり、交代させられたりしたことに対して、腹を立てあるいは拗ねていう言葉です。売り言葉に買い言葉で「じゃ、出なくていいよ!」って言いそうになりますが、そこはグッとこらえて、コーチも選手も少し視点を変えられる一言で、気分もスムーズに次の作戦など別の話題に移れるはずです。
その子を「主力選手あるいはリーダー」と呼ぶことで、その子も悪い気分ではなくなるので、少し冷静になれます。こういうセリフは子供たちも「いっちゃいけない」と半分は分かっていても出してしまうこともあるので、冷静にさせて、またムリなく撤回できる道をつけてあげる会話にしてあげるのがコツだと思います。
子供:大口は叩くけど、真面目に練習しない状態。
返し:「やればできると思ってるんでしょ?でも、やればできるにも、期限はあるよ。言い訳ばかりで本気を出せずに、才能と可能性を枯らして後悔した人はいっぱいいるよ。」
子供たちが、なまけ心など、気持ちが逃げて練習に向き合えないときというのは、「試合で負けた時の悔しさ」「試合で勝った時の嬉しさ」を忘れています。さらにいうと「練習できることへの感謝」も忘れています。「当たり前」と思っていることが、「当たり前ではない」ということに気づくことで、やる気はでてきますが、子供たちに響く言葉が難しいんですよね。
子供:ふざけてばかりで、練習に集中できない状態。
返し:「ふざけて練習しないと、この前ウチに負けた、○○が喜ぶんじゃない?こうやって練習時間を無駄にしてたら、どこにも勝てなくなるよ。」
もっと強く、「やる気がない奴は帰れ!」と叫ぶコーチも多いと思います。一人のふざけが何人かに連鎖して、収拾がつかなくなることもあるので、そうなる前に「冷や水をかける」ということです。実際に首謀者と思われる子を帰してしまうことで、コーチが本気であることを示したりもします。(個人的にはこの方法は使いたくないです。その後の雰囲気も良くないですし、わだかまりを残すリスクも高いです。)
子供:ボールを奪われても相手を見送るだけの子が、ゴール前のディフェンスで失点につながるミスをした子に対して厳しく非難。
返し:「ディフェンスにちっとも戻らないくせに、ちゃんと戻ってディフェンスした人のミスを非難する資格なんてないよ。」
自分のプレー中の怠慢・ミスは棚に上げて、味方選手を非難する子もいます。ミスすると失点につながりやすい、キーパーやディフェンダーが非難されやすいので、気を配ってあげたいです。
子供たちの中には遠慮なく、ずけずけと予想外の言葉を発する子もいます。
気持ちに余裕がないと、ついカッとなって怒ってしまうということもあるでしょう。
でも子供の言葉に翻弄されて、コーチが冷静さを失ったら、指導の質を高めることはできません。
たった一人の子供の言葉に取り乱して、チーム全体の練習に影響するようではだめですね。
チームによっては、子供たちが問題となる言葉を発することができないほど、緊張した空気をつくって封じ込むような指導をするコーチやチームもあります。
でも、ある程度自由な気風のあるチームなら、多かれ少なかれ「コーチがイラッとするような言葉」を口にする子供たちはいるものなので、あらかじめコーチには心の準備と気持ちの余裕が必要だと思います。
子供たちのやる気の無さや、反抗的な態度が表面に表れてからの対応も大事ですが、そもそもそのような状態にならないような配慮も大事だと思います。
まずは「普通にサッカーの試合や練習ができる」ということは、決して「当たり前」のことではないことを伝え、感謝の気持ちを忘れてはいけないと、普段から話すことです。
「普通にサッカーができる状態」のためには、お父さん・お母さん等の家族、コーチ等のスタッフなど、様々な人の協力が必要であり、そのことを子供たちもしっかり知っておくべきです。
感謝を忘れてるからこそ、でてくる言葉や態度もあります。
例えば、大きな災害などを思い起こすと痛感しますが、「普通にサッカーができる状態」は決して「当たり前」ではないんですよね。
「サッカー選手としての子供たちだけにしか興味をもたないコーチ」と、「普段からなんでも話せる気心の知れたコーチ」とでは、どちらの話をよく聞くでしょうか?
子供たちも自分が好きなコーチには、嫌われたくはないですし、そんなコーチが真剣に話せば、耳を傾けます。
逆に、どうでもいいと思っているコーチの話には、興味なんて湧かないでしょう。
コーチの好き・嫌いで態度が変わらないほど、サッカーに対するモチベーションが非常に高い選手もいますが、スポ少の小学生の子供たち皆にそこまで要求するのは現実的ではないです。
小学生は、まだまだサッカーを楽しみながら、モチベーションを高めていく時期だと思います。
ピッチの中では「教える立場(コーチ)」と「教わる立場(選手)」ですが、ピッチの外に出ればそんな一方通行の関係である必要はないです。
子供たちと一緒にじゃれたり、本音を聞いてあげると結構喜びますし、そんな関係が作れれば、コーチを困らすような言動や態度も少ないように思います。中にはふざけているチームメートに注意するなど、コーチに協力的になってくれることもあります。
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